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それからの海舟 半藤一利

  それからの海舟

【それからの海舟 】
出版年:2008年 著者:半藤一利



【著者のデータ】
【半藤 一利 はんどうかずとし】

【(1930年5月21日~)】
 1930年東京向島生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者をつとめる。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などをへて作家。「歴史探偵」を名乗り、おもに近現代史に関する著作を発表。


 幕末に活躍した徳川家幕臣勝海舟の江戸城無血開城から、その後の明治時代での政治活動などを解説した半藤一利氏の本。

 ただ著者の半藤氏が長岡出身なこともあり、分かりやすい勝さんびいき(というか薩長嫌い)なので読む際は注意が必要かもw

 その勝海舟ですが、彼は江戸城無血開城など幕臣時代が有名すぎて、明治になってからの行動はあまり知られていません。

 この本では幕末よりむしろ明治からの勝海舟の行動などを追いながら、彼の政治信念などを解説しています。

 明治後の勝海舟はかつての旧幕臣たちの世話や徳川家の名誉回復などに尽力し、
1898年に徳川慶喜の明治天皇への拝謁を果たします(その後1899年76歳没 )

 そんな勝海舟は明治政府が推し進める膨張主義には反対の立場で、世にいわれる征韓論はもちろん日清戦争にも反対していました。

 この辺は著者の半藤氏が勝の主張を通して明治以降の日本の帝国主義と、昭和期の軍部の肥大化という大元の原因を提示していますね。

 この辺を読むと司馬遼太郎のいう「明治の日本は現実的・合理的で素晴らしかった、昭和初期だけが異常だった」という考えには反対だったのだなと感じます。

 明治時代の勝海舟の行動や、近代国家日本そして大日本帝国に続く時代の考察は読む価値がある本でした。




半藤一利














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幕末史 半藤一利

幕末史・1

【幕末史】
出版年:2012年 著者:半藤一利



著者のデータ】
【半藤 一利 はんどう かずとし】
【(1930年5月21日~)】
 1930年東京向島生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者をつとめる。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などをへて作家。「歴史探偵」を名乗り、おもに近現代史に関する著作を発表。


 この本を読むとわかりますが、著者の半藤一利氏が講演などで話した内容を、そのまま文章化しているために語りかけの口調になっています。

 本では幕末史を扱っていますが、著者の半藤氏のスタンスは本人も語っているとおり反薩長史観。

 氏は戦争中、父の生家の新潟県長岡市へ疎開した経験があるので、そりゃそうなりますねw

 その史観から薩長の倒幕とは軍事クーデターであり、それが故に明治日本がどう危うい状態で世界に乗り出したかを解説しています。

 それとこの本での幕末は、ペリー来航(1853年)から明治11年(1877年)の西南戦争までとしています。

 自分としては幕末の話も面白かったですが、明治維新から西南戦争に至るまでの過程が興味深く、ここで近代日本ができたのだということが分かります。

 しかし半藤氏が語る通り西南戦争以後、誰もその先の国家像を描けていなかったとのこと、後に残されたものは「軍の統帥権の独立」だけだったと…

 幕末を知るというよりその先の、近代日本の基礎がどうできたのかを知ることができた一冊でしたね。



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