HAGIの雑本技法書ets紹介ブログ(元「世界名作劇場雑記」)

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フランダースの犬レビュー 51話 52話

51話 「二千フランの金貨」

【物語】
 ネロが最後の希望を賭けて出品したおじいさんの絵は落選してしまいました。その頃コゼツは銀行からおろしたばかりの2000フランを雪の中に落としてしまい慌てて探しますが見つかりません。そしてネロが雪の中歩いていると袋を見つけ中に2000フランもの 大金が入っていたのです。ネロは袋の縫い取りからコゼツのものと判断し家まで届けに行きました。ネロはコゼツの家でエリーナにお金を渡すと、エリーナの誘いを辞退し家に向かいます。家を出たネロは猛吹雪の中、おじいさんのお墓に立ち寄りお別れを 言うとまた歩き始めます。家に帰って来たコゼツは2000フランが家に届いている事を知りました。コゼツはネロの正直さを知りネロに償いをしようと決心しますが・・・そこへノエルじいさんがやって来るのです。

【感想】 
51_20110703105211.jpg「フランダースの犬」のラストは色々な意味で疑問が残ったのも確かです。
 アニメ「フランダースの犬」を見返すと殆どの人が疑問に思うのは何故ネロは死を
選んだのか?ということ。

 原作ではネロを助けてくれる人はいません。コンクールで一等を取れないのは即、
死に繋がります。その為コンクールでの落選はネロにとってすべてが終わった瞬間
です。

 それに対してアニメではコンクールに落選してもネロは木こりのミッシェルおじさん
の所に行けば助かりますし、生活にも困りません。

 しかしアニメのネロは落選したらすべてが終わったと考えているようです。ネロの
中から木こりのミッシェルおじさんの存在がいきなり消えてしまった感じです。 

 ネロはおじいさんのお墓に立ち寄り「もうダメなんだ」と言いますが視聴者には
何故ダメなのだ?と言う疑問の方が先にたちます。

 アニメではネロを助ける木こりのミッシェルおじさんの存在がある為物語に疑問が
出てしまっていますよね。
 
 まぁ、力の限り描いたおじいさんの絵が落選しそのショックで周りが見えなくなって
いたからかもしれませんが・・・


52話 「天使たちの絵」

【物語】

 ノエルじいさんはネロが風車小屋の放火犯ではないと真相を告げます。そしてコゼツとハンスはネロに謝る為、アロア、エリーナ、ノエルじいさんらとネロの家を訪れる事にしました。そこへジョルジュとポール、ミッシェル、ヌレットおばさんも訪れます。そこへヘンドリックというコンクールの審査員をした画家が訪れ彼はネロの才能を認めネロを引き取って絵の勉強をさせたいと言うのです。しかしネロは置手紙をして行方が分からない為村人全員で猛吹雪の中ネロの捜索が始まります。ネロは猛吹雪の中を歩き続けアントワープの大聖堂に入りルーベンスの2枚の絵が公開されている事に気付きます。ネロは夢にまで見たルーベンスの2枚の絵を見る事ができたのです。そこへパトラッシュがやって来てネロのもとに座ります。「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。何だかとても眠いんだ」ネロはそのまま倒れ込み再び目を開ける事はありませんでした。やがて大聖堂の天井から光がさし込み天使たち がネロとパトラッシュを取り囲み2人は天国へ召されたのです。

【感想】
52_20110703112620.jpg

 「フランダースの犬」の最終回は世界名作劇場のみならずアニメ史の中でも屈指の
名場面と言われています。

 しかしながらとにかくこの回慌しいのは確かです。まずコゼツの家にノエルじいさんが
やってきます。

 そしてネロの家にヌレットおばさん、ミッシェルおじさんが来てそこへアロアやコゼツ、
エリーナ、ハンスノエルじいさんも駆けつけます。それだけでなくジョルジュとポール、
そしてヘンドリックというコンクールの審査員をした画家まで訪れます。

ネロが生きていれば幸せが一杯あったと言わんばかりにネロの家に人が押し寄せます。
しかしながら・・・ 


52-1.jpg  
 ネロは大聖堂で夢にまで見たルーベンスの2枚の絵を見てパトラッシュとともに
天に召されます。


52-3.jpg 
 美しいラストシーンで何度見ても泣けます・・・しかし個人的にはアニメのネロは助かる
可能性があったにもかかわらず、それを投げ捨てて死を選んでしまった感があります。

 何というかネロの死が、後ろ向きな気がしてどうにかできなかったかと・・・

 アニメ「フランダースの犬」の黒田監督も分かっていたのか劇場版ではこの辺り整理して
物語を制作していましたね。

 でも「フランダースの犬」はバッドエンドのラストがゆえに人々に強烈な印象を与えた
傑作といえるのは確かでしょう。



 


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| フランダースの犬の関連記事 | 12:00 | comments:17 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

よごれ親分さんこんばんは。

>福岡県で、土曜日の朝6時半から再放送を
名劇は地方局でよく再放送していますね。

>「生きることの喜び・悲しみ」
名劇を見ているとこれをよく実感します。

>ネロ無きあとのアロアの悲嘆ぶりは
アロアは劇場版では修道女になっていますね。

>いつまでも語り継がれて欲しい名作です。
「フランダースの犬」はテレビ版劇場版それぞれを見ると色々な角度で楽しめますね。

それでは

| はぎ | 2020/05/23 22:14 | URL |

アロアのために生きて欲しかったな…

 実は今、福岡県で、土曜日の朝6時半から再放送をしています。はまってます(笑)。タイムリーに見たのは、遥か高1時代。あの頃よりも大いに考えさせれらます。「生きることの喜び・悲しみ」「大切な人が亡くなることの辛さ・切なさ」。ネロの最期もかわいそうですが、劇中では描写されませんが、ネロ無きあとのアロアの悲嘆ぶりは想像に難くないです。悲しみを背負って生きるのも人の人生。ネロですが、人に甘えることをせず、貧しくともプライド高き少年だったと思います。いつまでも語り継がれて欲しい名作です。

| よごれ親分 | 2020/05/23 14:58 | URL |

葉っぱさんこんばんは。

>キコリのおじさんに助けを求める件は
この方の扱いは色々と苦労した感じですね。

>全ての思考は停止してしまったととらえるのが
この辺のネロの行動は切羽詰っていたとすればありかもしれません。

>そのものですでに伏線は張られておりました。
伏線だったのかこれを後に生かしたのか色々考えられますね(^ー^

ではでは

| はぎ | 2016/09/09 20:31 | URL |

追記ですいません。
OP曲での後半、荷車に乗るネロと
それを引っ張るパトラッシュの姿は
天使は不在ですが実は最終回の最後のシーン
そのものですでに伏線は張られておりました。
原作を知らずこのアニメでフランダース物語を
知った人はあれが天に導かれるシーンだとは
思わない、非常に明るく幸せなシーンに
映るだけに、ここらへんの技巧はある意味
手が込んでるなぁと感心させられます。
原作をすでに知ってる視聴者はあのシーンから
死を感じ取り最後は死なせないで欲しいと
嘆願したのかもしれませんね。

| 葉っぱ | 2016/09/09 12:43 | URL |

久しぶりにフランダースの犬を見て、ここにたどり着きました。もう解決されてるかもしれませんが
当時のカルピス社長は敬虔なクリスチャンであり
死は終わりでなく天国への凱旋というひとつの
幸せをこのアニメを通して伝えたかった。
まずはこれが大スポンサー様の大前提で、
原作にも忠実にネロが死ぬのは決まっていたようです。
キコリのおじさんに助けを求める件は
このキャラはカルピス劇場オリジナルキャラで
あるので原作に深く関わる訳にはいかなかった
ようです。劇中ストーリー上の描写で感じる事は
確かに救済を求める事は可能ではあったけど
全ての可能性と希望を失いまだ幼い少年の心は折れ
自殺とかそういった選択肢以前にとりあえず
約束どうり家を出て、パトラッシュの世話を
頼んだ時点でこれからどうしようとか、
全ての思考は停止してしまったととらえるのが
一番良いんじゃないかと思います。
心の片隅に残されたあの絵を見たいという
唯一残ったささやかな欲求のみに突き動かされ大聖堂に
たどり着いたというのも合点がいくと思います。

| 葉っぱ | 2016/09/09 07:17 | URL |

ちゃぷりんさんこんばんは。

>今も語り継がれてる作品になった気がします。
原作の事を考えるとアニメのラストはああなりますよねw

ではでは

| はぎ | 2015/10/06 23:23 | URL |

最終回を観ました

突っ込み所が少なくないのにやはり泣けてしまうのは、原作者とスタッフの才能の賜物ですね。名作劇場は視聴対象者の子供の為に、原作のキャラクターやテーマを若干変えてしまう事がありますが(セーラとか)、本作は「若き芸術家と犬の死」を「無垢な少年と犬の死」に置き換えた事で、今も語り継がれてる作品になった気がします。

| ちゃぷりん | 2015/10/06 22:32 | URL |

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

tayamonさんこんばんは。

>ネロのことを思って涙、涙という状態でしたら
まぁ子供ならそういう風に見るのが正しいですよね。
普通は見返したりしませんから(^-^
見返すと色々な疑問が出てくる作品でした。

>疑問点や意外な所も見えてくるんですね。
名劇ファンなので奇特にも見返してレビュー書いてみました(^-^

ではでは

| はぎ | 2011/07/03 22:36 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

こんばんは~
はぎさんのレビューを読んでみると、なるほど、こういった見方があったのかとちょっと意外でした。
というのも当時は私はあまり疑問も感じることもなく、
ただネロのことを思って涙、涙という状態でしたから、、。

ストーリーをいろいろ検証してみると、疑問点や意外な所も見えてくるんですね。
そこを鋭く指摘されるはぎさんはすごいな~。

| tayamon | 2011/07/03 22:09 | URL |

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

limさんこんばんは。

>フランダースの犬については、はぎさんが繰り返し指摘されている
そうなんですよね、色々疑問な点が出てきます。

>悪い言い方ですが自ら死を選んだ感すらあります
この辺りどう捉えるか微妙ですよね。

>最終回のアロアの叫びが凄かったですね。
声優さんの渾身の演技が凄いですよね。

>そりゃま、出家するわな。
劇場版では出家していましたね(^^

>今回も楽しく読ませて頂きました。
休みを置いた後引き続き書いていきたいですね。

ではでは

| はぎ | 2011/07/03 21:38 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

Heikaさんこんばんは。

>どうしてネロがミッシェルおじさんのところへ行かなかったのか
やはりこれはネロの謎な行動ですよね。

>「ミッシェルのところへでもどこへでも行け。」
ミッシェルおじさんの存在が逆に物語をおかしくしている感じですね。

ではでは

| はぎ | 2011/07/03 21:34 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

こんばんは。フランダースの犬については、はぎさんが繰り返し指摘されている「何で?どうして?」が、私も気になって仕方ありません。悪い言い方ですが自ら死を選んだ感すらあります(ファンの方、ごめんなさい)。原作がああなので仕方ありませんが…。最終回のアロアの叫びが凄かったですね。「ネロ~!(すべてに濁点が付いた様な感じで)」。そりゃま、出家するわな。
それはともかく52話分のレビューお疲れさまでした。偏った視線はひとつも無く、誰にでもお勧め出来るしっかりした内容に敬服します。今回も楽しく読ませて頂きました。

| lim | 2011/07/03 20:56 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

どうしてネロがミッシェルおじさんのところへ行かなかったのかわからないので、50話のハンスのネロへの立ち退き勧告確認してみました。「ミッシェルのところへでもどこへでも行け。」やっぱり、わからないです。

| Heika | 2011/07/03 19:37 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

十傑作さんこんにちは。

>やっぱり芸術家というのは凡人から、かけ離れた
ネロは芸術肌の人間だったからというのはあるでしょうね。

>エイミーはまだまだ甘い?
エイミーがその境地にいくのは難しいかな?

ではでは

| はぎ | 2011/07/03 16:41 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

広島県のTさんこんにちは。

>ラストが印象に残るとは、人間って不思議ですね。
やはりラストはインパクトありますよね。

>残された人は、残された人で、ネロの分も生きるということでしょう。
残された人たちはそれなりにあるでしょうね。

ではでは

| はぎ | 2011/07/03 16:39 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

やっぱり芸術家というのは凡人から、かけ離れた
考えや行動指針があるのでしょうか。
その意味ではエイミーはまだまだ甘い?

| 十傑作 | 2011/07/03 16:22 | URL | ≫ EDIT

Re: フランダースの犬レビュー 51話 52話

このラストのおかげで、名作という扱いになってますが、このラストが印象に残るとは、人間って不思議ですね。
まあ、ネロは天国行って、おじさんやお母さんに会えたのでしょうので、ハッピーエンドなのかも知れません?残された人は、残された人で、ネロの分も生きるということでしょう。

まあ、パトラッシュがコゼツ亭で食事を取っていたら、ネロを助けたかも?(笑)

| 広島県のT | 2011/07/03 13:44 | URL | ≫ EDIT















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