HAGIの雑本技法書ets紹介ブログ(元「世界名作劇場雑記」)

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赤毛のアンレビュー 4話 5話 6話

4話 「アン、生い立ちを語る」

【物語】
 ホワイトサンドのスペンサー夫人の家へ向かう馬車の上で、アンは身の上を語ります。
アンはボーリングブローク高校のウォルター・シャーリーとバーサ という先生の娘でしたが
2人ともすぐに亡くなります。 赤ん坊だったアンはお手伝いに来ていたトマスのおばさんが
引き取る事になりました。しかしトマスのおばさんの家はとても貧乏で、大酒飲みの旦那さん
がいましたが酔っぱらって汽車にひかれて亡くなってしまいます。
 その後アンはハモンドさんの家に引き取られ2年暮らしますが、旦那さんが亡くなり
ハモンド夫人はアンを孤児院に送ります。アンは孤児院で半年暮らした後スペンサー夫人
に 引き取られグリーンゲイブルズへ来たのです。

【感想】
アン4-アンとトマス家の子供たちの回想シーン。
赤毛のアン」1979年の放送から30年経ちこのアンの過去(トマス家、ハモンド家、孤児院)を描いた「こんにちはアン」が2009年世界名作劇場として放送されようとはこの時、誰も思いつかないですよね(^^
 サブタイトル通りグリーンゲイブルズに来る前のアンの過去が、この回で分かります。
しかし知れば知るほど辛い過去・・・しかもこれほど辛い幼少期を過ごしながらアン自身
トラウマになっている様子がなく、それどころか驚くほど明るいのも冷静になれば不思議。

 これは原作者のモンゴメリーが、さほどアンの過去を深く考えていないからでしょう。
モンゴメリーは「赤毛のアン」を1作限りと思っていたので、アンの過去と現在との整合性は
あまり考えず、アンという突飛な女の子が巻き起こす騒動を書きたかったんだと思います。
アンが孤児というのも過去に対する呪縛がない人物で描き易かったからかもしれませんね。

 
5話 「マリラ、決心する」

【物語】
 アンとマリラを乗せた馬車はスペンサー夫人の家に到着しました。マリラが女の子では
なく男の子が欲しかったと言うとスペンサー夫人は行き違いにただ戸惑ってしまいます。
ところがスペンサー夫人はブルエット夫人が手伝いの女の子を欲しがっているから孤児院
に送り返す必要はないと言います。ブルエット夫人が来るとアンを品定めするような態度に
マリラはあの子を引き取らないとはっきり 決めたわけじゃないといいます。
アンはグリーンゲイブルズに置いてもらえるかもしれないという事が嬉しくてたまりません。

【感想】
アン5-ブルエット夫人が来るとまるで怯える子猫のような表情をするアンがなんともいえません。
今までの世界名作劇場作品と違いキャラクターの感情表現が豊かです。
 スペンサー夫人は困った人でもありましたが、結果はマリラ、マシュウに幸せを運んで
きた人になりました。ブルエット夫人のアンを品定めするような態度を見てマリラはアンを
引き取ると決めました。視聴者も思わずよかった!と思う瞬間ですしマリラの心情の変化が
よく描かれていましたね。

 その後アンはブルエット夫人を「キリみたいな人!」と言いあからさまに嫌悪します。
マリラにたしなめられますが、この時アンの癇癪の片鱗が描かれていました。

 マリラはアンを引きとる覚悟を決めた瞬間、つぶやくように自分に言い聞かせるセリフを
言います。サブタイトルの 「マリラ、決心する」とはこのセリフに現れていましたね。

「世の中を渡ってゆくにはには、それぞれ苦労を分けあわなくちゃならないけど、これまで
気楽にやってきた私にとうとう番が回ってきたようです」


6話 「グリーン・ゲイブルズのアン」

【物語】
 マリラはアンに次から次へと色々な用事を言い付け、働いている間、その仕事ぶりを注意
深く見守っていました。マリラはアンにグリーンゲイブルズに置く事を決めたといいます。
アンは喜びこのアボンリーで心の友が持てるかどうかをマリラに尋ねます。
グリーンゲイブルズに置いてもらえるといマリラは向かいの丘にダイアナ・バリーという名の
アンと同い年くらいのとってもいい女の子がいると言います。
それでもアンはまだ見ぬダイアナに、自分の心の友になってくれるよう願うのでした。

【感想】
アン6-グリーンゲイブルズに居られるようになったことを「雪の女王様」(画面に映っている木と花)に報告します(^^;

白い並木道を「喜びの白い道」、バリーの池を「きらめきの湖」、庭の木を「雪の女王様」・・ ・

 原作は小説なのでこれらのセリフをアンが話しても、文章なので客観視して読めます。
しかしアニメの場合はアンが、いかにも少女チック過ぎるセリフを声に出してしゃべるので
大の男には聞いてて、こっ恥ずかしいというのが本音・・(^-^;

 反面、女性にはその少女チックなセリフが楽しめるのかもしれません(多分)
たとえば自分もそんなセリフ言った事がある、もしくは言う気持ちは分かる、もしくはそんな
子がいた、という風に・・・多分だけどw

 それと今回アンの語る本棚の鏡に映った友人ケティ・モーリス。鏡に映った自分(アン)を
「ケティ」と名づけ友達となるエピソードですが、ここまでしなければ辛い現実から逃げられ
なかった思うと複雑。でもこの過去を背負ったアンと現在のアンは結びつかないです~
原作者モンゴメリーは過去と現在のアンの整合性を気にしていないと書きましたが、だから
こそこんな強烈な過去エピソードが書けたのでしょうね(^^









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| 赤毛のアンの関連記事 | 01:00 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ainaさんこんばんは。

>とにかくアンの世界が大好きです。
確かに「赤毛のアン」は名作ですよね~

>今は完全に「マリラ目線」で見ています。
年齢によって感情移入するキャラって変わります。

>マリラがアンによって次第に母性に目覚めていく
影の主役はマリラではないかと自分も思いますね。

>マシューとアンの愛情深いやり取りも勿論感動しますが
作中ずっと出続ける男性キャラなんで自分も好きです(^^

>この言葉がマリラの前半の名言ですね。
「赤毛のアン」って名セリフ多いんですよね(^^

ではでは

| はぎ | 2015/04/09 17:13 | URL |

わざわざのご返信ありがとうございますm(__)m
とにかくアンの世界が大好きです。
少女の頃に見たアニメでアンを愛し、20代になって村岡花子訳のアン・シリーズを読破して再びその世界に浸り、そして今再びDVDを購入して「アニメ・赤毛のアン」を見返しては毎日涙している40代です(#^.^#)

少女の時はアン目線で見ていたアニメを、今は完全に「マリラ目線」で見ています。
現実主義で生きるマリラが、アンの空想を否定する様子を、少女の頃は意地悪に感じていたのが嘘のようです。

今改めて見ると、マリラほど思慮深く、愛情深く、公正な大人は居ないとすら感じます。

今は、マリラがアンによって次第に母性に目覚めていく様子に、一番の感動を覚えるのです。

マシューとアンの愛情深いやり取りも勿論感動しますが、何よりアンが、控えめな愛情表現しかしないマリラの、その深い愛をキチンと受け取っている様子が描かれている場面に最も感動し、反射的に涙が溢れます。

「あ~マリラ!」とアン抱きつかれて面食らっているマリラの様子がたまらなく好きで、何度もリピートしちゃいます(^^)

「世の中を渡ってゆくには、それぞれ苦労を分けあわなくちゃならないけど、これまで気楽にやってきた私にとうとう番が回ってきたようです」・・・この言葉がマリラの前半の名言ですね。

| aina | 2015/04/08 18:21 | URL |

ainaさんこんばんは。

>興味深く読ませていただきます。
よろしくお願いします(^^

ではでは

| はぎ | 2015/04/07 21:40 | URL |

マリラを愛する者です。
興味深く読ませていただきます。

| aina | 2015/04/07 21:21 | URL |

広島県のTさんこんばんは。

>やはり、今見てもすごいアニメですよねぇ。
見返すとその素晴らしさを再発見です(^^

ではでは

| はぎ | 2011/12/15 03:59 | URL | ≫ EDIT

limさんこんばんは。

>アニメの常識が覆る様な衝撃を受けました。
確かにアンの映像って映画のような演出ですよね。

>アニメブームで作品が増えたのに人員は変わらないので、ひどい作品が多かったのです。
そうですよね、昔の作品にもアレレな作品ありましたし(^^

>ジブリアニメのひな形は全てこの中にあると言っても過言ではないと思います。
そう、ジブリアニメのひな形とういのは分かります。
キャラデザインから背景までその辺を見るのも楽しいですよね。

ではでは

| はぎ | 2011/12/15 03:57 | URL | ≫ EDIT

十傑作さんこんばんは。

>再放送で「こんにちはアン」⇒「赤毛のアン」と
39話と50話の差がありますからね。
物語のテンポは「赤毛のアン」の方がゆったりしていますので
続けてみると違和感あるでしょうね(^^

ではでは

| はぎ | 2011/12/15 03:53 | URL | ≫ EDIT

Heikaさんこんばんは。

>「こんにちはアン」のようなパターンは、思いつきませんでしたね。
そうですよね、普通に考えれば続編アニメ化しますよね。
前史をアニメ化とは冷静になればよく作りました。
アンの過去が暗いのに凄いともいえます(^^

ではでは

| はぎ | 2011/12/15 03:45 | URL | ≫ EDIT

やはり。

やはり、今見てもすごいアニメですよねぇ。

| 広島県のT | 2011/12/14 21:54 | URL | ≫ EDIT

すべてが驚きでした。

こんばんは。当時、リアルタイムで観たのですが、それまでのアニメの常識が覆る様な衝撃を受けました。今では当たり前かもしれませんが、テレビアニメでフルアニメーションで動く馬車の車輪、透き通る水の表現、絵画の様な精密な背景美術、実写をも凌駕する演出、フルオーケストラによるすべてがオリジナルのBGM等、枚挙に暇がありません。実は当時、アニメブームで作品が増えたのに人員は変わらないので、ひどい作品が多かったのです。その頃のアニメ好きは過去の質の高い作品をスタジオや図書館のライブラリーから借りて(16mmフィルム)上映会を開くなんて事をしていたぐらいです。話はアンに戻りますが、第4章はその中でもずば抜けて画面が美しいです。後のジブリアニメのひな形は全てこの中にあると言っても過言ではないと思います。

| lim | 2011/12/14 19:15 | URL | ≫ EDIT

>モンゴメリーは過去と現在のアンの整合性を気にしていない
「こんにちはアン」で矛盾が出てくるのが当たり前ですね。

ところで再放送で「こんにちはアン」⇒「赤毛のアン」と
連続放送されましたが、この辺りはちょっとタルイです。
「こんにちはアン」は結構、テンポが良かったですから直後、
「赤毛のアン」は第1話からここまででのマッタリ感が…。

| 十傑作 | 2011/12/14 16:16 | URL | ≫ EDIT

「赤毛のアン」のように続編のある原作は、続編のアニメ化も期待しましたけど、「こんにちはアン」のようなパターンは、思いつきませんでしたね。何しろ話聞く限り、不幸な生い立ちですし、それを物語化するとは思いませんでした。貧困な想像力。

| Heika | 2011/12/14 07:22 | URL | ≫ EDIT















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